発達障害とは

「“発達障害”という言葉から、どのような子どもたちをイメージしますか?」そう尋ねると、千差万別の答えが返ってきます。発達障害は、年少児から青年まで幅広く、障害の程度、知的な遅れの有無、教育の場、社会参加の状況等、実に様々な状況が挙げられます。発達障害に統一的定義はありませんが、一般的には、発達の遅れ(知的な障害の有無)や発達の偏り(認知や行動のアンバランス)、発達の歪み(特異な認知や行動の反復)が認められる子どもたちを指します。

発達障害者支援法(2004年)では、「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいいます。そして、「発達障害者」とは、発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるもので、このうち18歳未満のものを「発達障害児」という、とされています。教育行政で使用される発達障害あるいは発達障害児という用語はこの発達障害者支援法に基づくものです。

一方、実際の学校教育現場では、診断されていないいわゆるグレーゾーンと呼ばれる子どもも多く、このような子どもたちは通常の学級、ときには特別支援学級に在籍しています。そして、中には通常の学級に在籍しながら通級による指導を利用しているものもいますが、特別な指導・支援を受けていない子どもも少なくありません。

定義

教育的定義

文部科学省(2001)は特別支援教育が対象とする発達障害を、以下のように分類し定義づけています。

自閉症
自閉症とは、3歳位までに現れ、1.他人との社会的関係の形成の困難さ、2.言葉の発達の遅れ、3.興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される
高機能自閉症
高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、1.他人との社会的関係の形成の困難さ、言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
学習障害(LD)
学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。  学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。
注意欠陥/多動性障害(ADHD)
ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

※アスペルガー症候群とは、知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。なお、高機能自閉症やアスペルガー症候群は、広汎性発達障害に分類されるものである。

医学的定義

米国精神医学会による「精神疾患の診断・統計マニュアル」(DSM-5)(2013年)では、SLD: Specific Learning Disorder(限局性学習症/限局性学習障害)、ADHD: Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder (注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害)、ASD: Autism Spectrum Disorder(自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)として、神経発達症群/神経発達障害群に含まれています。 医療の領域では、世界保健機関(WHO)によるICD10( 国際疾病分類第10版)(2003年改訂)が基準とされます。

教育的定義の図解
表 【DSM-5による発達障害の診断基準概要】
SLD 読字、理解、綴字、書字、数概念・計算、数学的推論の困難
ADHD ①不注意 ②衝動性・多動性
ASD ①社会的コミュニケーション ②限局された反復的な行動
SLD
SLDは、読字、理解、綴字、書字、数概念・計算、数学的推論のうちのひとつあるいはいくつかの領域に困難が生じます。そして、これらの領域の障害が少なくとも1つ以上存在し6ヶ月間持続していること、学業や社会生活に障害を引き起こしていることが確認されること、知的障害や感覚障害あるいは環境要因によるものではないこと、が要件として示されています。
ADHD
ADHDは、①不注意、②衝動性・多動性を特徴とします。そして、これらの症状が12歳以前から存在していたこと、症状が2つ以上の状況において存在すること、社会的・学業的・職業的な機能を阻害していること、統合失調症や他の精神疾患では説明できないこと、が挙げられています。
ASD
ASDは、①社会的コミュニケーション、②限局された反復的な行動を特徴とします。そして、これらの症状が発達早期に存在していること、その症状が現在の社会的状況に障害を引き起こしていること、これらの障害が知的能力障害または全般的な発達の遅れでは説明できないこと、が示されています

重要なことは、SLD、ADHD、ASDの潜在的な特性があっても社会生活の中で顕在化していなければ障害とはみなされないということです。(安藤壽子、発達障害の基本的知識、EDGE、特別支援教育実践テキスト第3番、2018、p.15-17引用)

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